有料記事

87-89_悪役のエンディングは死のみ ネタバレ

3

30人以上が購入

到着した邸宅の前庭は修羅場となっていた。 うごめくミミズがついているカマキリの魔物を見て身震いした。 馬車からリタ皇太子は、素早く護衛たちに叫んだ。 「3人は馬車を護衛して、残りは私に従え!」 彼は急いで私に体を向けて言った。 「公女、もう魔法は使わずに馬車の中にだけいてね。エカルト騎士団もいるし、魔物は最大限武力で解決するから。わかった?」 「はい・・・」 しかし私はイヴォンヌを探していたので、彼の望みが耳に届かなかった。 __どこにいるんだろう? 「公爵様!」 聞き慣れた呼称で、庭の片隅に公爵と執事が魔物に追われているのが目に入った。 __離縁はダメだよ __でも、君がそうしたいのなら、公爵邸を離れるようにしてもいい ___年寄りと一緒に入場するくらいなら、むしろ一人で入るとまた断るつもりか? __お父さんがみんな悪いんだ。泣かないでくれ、ね? 公爵の暖かい声が耳元をかすめた。 私は耳を塞いで歯を食いしばった。その時、走っていた執事が石につまずいて転んだ。 「フェンネル!」 走っていた公爵が戻ってきて彼を救った。 しかし、追いかけた追撃者に狙われた。 よだれをたらすカマキリが、死神の鎌のように彼らの頭の上に落ちた瞬間・・ 持っていた鏡棒の上に白い文字が現れくるくるあ割った・ 知っている呪文で私は見境もなく叫んだ。 「デキナレバティウムー!」 喉の下が焼け焦げるような感じがして、轟音とともにどこからか巨大な光の塊が出てきてボールのように暴れ出した。 この魔法は短時間でたくさんの魔物を倒して味方を殺さないという長所があった。 しかし、建物などに多大な被害をもたらす短所もあった。 狂ったように暴れた光の塊は、瞬く間に魔物を倒した。 そして屋敷にも巨大な穴がぽっかりあいた。 魔物の残骸と焦土化した周辺、公爵、執事、そして前庭にいる者全員が大きくなった目で私を振り返っているのが見えた。 「はあはあ・・・」 「いやはや、ほんとにいうことを聞かないのね」 皇太子が歯ぎしりしながら走ってきていた。 私は手を上げて鼻を触ると、真っ赤な血がにじみ出た。 袖で湿った鼻と唇をこすった。 「触らないで」 その間、目の前に迫ったカリストが私の手首を無理やり掴んだ。 そしてどこから出てきたのかわからないハンカチで鼻をぎゅっと覆い、私の顎の下を支えて前かがみにした。 「こんなもの持っていらっしゃるんですか?」 私の質問に、彼は怒りをこらえるように息をついた。 「そうだよ、誰の世話のせいで、私が色々持ち歩いてるんだろう」 私は俯いていたので、彼がどんな表情をしているのかわからなかった。 「ペネロペ!」 その時、聞き慣れた声が聞こえた。 顔を上げると、公爵が執事を助けながら面を食らった顔で私を眺めていた。

レビュー

まだレビューがありません

その他(動画・音楽・文章)