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ウサギの校舎-5

※)この小説はブログで公開しております。

散々である。 静は暗澹たる気持ちのまま、ミス研を出た。  目ぼしい情報も無いまま、その日はお開きになったのだ。 雲行きは悪いけど、拘束時間が少なかったのは良い。 夜9時、自動施錠時間を過ぎれば、何もできずにただ貴重な夜を明かしてしまうことになる。さあ、捜査を再開しようと思った。 切り替えが早い事が、静の精神的な支柱だった。 「なあ、待てよ」 俊郎がまた追いかけてくる。今度はなんだろう。 「さっき、何を言いかけたんだ?」 「ああ、大したことじゃないよ。あれは血じゃないって。ここに来る前に調べたの」 「なんだよ、早く言えよな」 「言うスキがなかったんだもの」 「で、まだ続ける気か?」 「え?」 肯う前に、俊郎の望む答えは「はい」では無いことが、語調から伝わった。 「そりゃ…三郎の言うとおり私に責任があると思うし…」 俊郎から目を逸しながら、最適解を探す。 「課題をこなせれば、美香もみんなも許してくれるかも知れないでしょ?」 これだ。 「別に許してもらう必要なんて無いだろ。ただの部活、同好会だ」 「……」 「あのさ、もうちょっと話したい事があるんだけど」 そう言う俊郎の目は真剣だ。どうしよう。時間が惜しい。

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