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ファーブルと合成染料の時代

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上の 早稲田大学カラー 早稲田の学生 この色が何でできているか? 知ってるかな

『昆虫記』の著者 アンリ・ファーブルは 貧乏だった ただ それに甘んじることなく 己の知識と才気で ひとかど以上の発明家・事業家になろうと 現実に努力をし 特許を取ることで結果を出していた 彼はその業績が認められ 『レジオン・ドヌール勲章』受賞 しかし時代は 天然染料から合成染料の時代へ ファーブルは大きく挫折

アリザリン分離 ファーブルがこの課題に熱中していた頃 フランスの国民的英雄科学者 ルイ・パスツール フランスが 国策産業として育てようとしていた 養蚕と絹製品生産 謎の伝染病の流行で カイコが全滅 パスツールに 問題解決のバトンが渡された パスツールとファーブル ほぼ同世代

パスツールだって ファーブルが勲章をもらうほどの業績 おそらく知っていただろう しかしパスツール 相手が皇帝ナポレオン3世であっても 何の遠慮もなく歯に衣着せぬ態度 そういう人物だった ファーブルの粗末な自宅にやってくると ファーブルもそこそこ気を使い カイコとマユ (シルクを取る本体) 用意して待っていた パスツール そもそもカイコ 繭を作ってさなぎを作る そんなことも知らなかった しかしまったく恥ずかしげもない ファーブル 本当に大丈夫なのか? そう思いながら カイコについて実験し 知っていたこと全てを話した 家の中を見せてまわり なけなしのワインセラー 『え〜!? マジっすか!? たったこれだけ? ですか!?』 パスツール 遠慮なくそう聞いてきた 返す言葉もなくファーブル 『この時ぐらい 自分の貧乏を惨めに思ったことはない』 後にそのように述懐している いずれにせよファーブル 天下のパスツールといえど この調子では なかなか時間がかかるだろう そう思いながら別れた ところがところが! それから数ヶ月後 パスツール カイコ疫病退治の目処を立ててしまった パスツール カイコに関する あらゆる周辺情報一旦無視 この状況に至った 特殊な条件の中で起きた変化だけ 着目することにした

カイコ 生まれてすぐ死んでしまう 成長途上で元気がなくなる 目立つこと 皮膚や組織に斑点が出る 『微粒子病』そう言われていた 飼育環境を消毒すれば良いとか まず良い主を選ぶことだとか パスツール 病気のカイコだけに見つかる 微粒子の存在だけに着目した

調べてみると 『微粒子病』 菌類の一種 ノセマ・ボンビキス 外部から寄生することで起きていた それらを持たない カイコ蛾から生まれた卵 微粒子がないことをパスツールは証明 最終的に 『母蛾全頭検査』に行き着いた 微粒子がない蚕卵 これを得るためには タマゴより蛾のチェックが重要である なぜならば 微粒子が見つかるようになるには 時間がかかるので 卵を調べても微粒子を発見出来ない場合が多い それなら親をチェックした方が早い 微粒子が発見された カイコ蛾が見つかった場合 そのタマゴは原則全て処分する 農家の説得に時間はかかっても パスツールの方法は結局正しかった

パスツールも ファーブルも イギリスの染色家も 自分たちが育てた 木綿や絹の工業 量産化の次の段階 すなわち 『市民ファッションの時代』 しっかり読めていなかった そのためには おそらく石炭を原料として 安価な染料を大量に そう言う必要が生じること それを読み切っていた連中こそ ドイツの化学工業企業家だった

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