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「僕と古里と、ばあちゃんと」全四話/第一話

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このお話が出来上がった経緯  雪国を旅し、そこで出逢った旅館の仲居さんや、雪国を故郷とする人々の大切な記憶に思いを馳せているうちに、主人公の「僕」が誕生し、美しい景色、想い、空気、思いやる人と人との温かさを書き残したいと思うようになりました。  どんな人にも、一つや二つ温かな思い出、苦しい経験があって、辛い時には知らず知らずその思い出に癒やされ、または他人様には理解出来ない苦しみを乗り越えた経験、その経験に励まさせているのかもしれませんね。    このお話は、日々ただ流されて生きている「僕」が、大切なものが何処にあるのかを見つけます。あなたの大切なものは何処にあるかしら? 余談ですが、笑 このお話に登場する「たけし」が日本酒好きで、それが切っ掛けでスッカリ私も日本酒好きになりました。  では、どうぞ…✨️ 和道

「僕と古里と、ばあちゃんと」全四話/第一話    今はこうして高層ビルが建ち並ぶ町で生きている。 人の心に波風立たせないように生きてきた僕は、お人好し過ぎて自分の夢さえも見失っている。 雪のないところに行けば、何か見つかるような気がしていたけれど。 季節の変化もわからず、それどころか時の経過の中の、何処にいるのかさえもわからなくなって。 ふと、空を見上げて見ると、冷たい顔のビルたちが僕に覆い被さり、あざ笑っているように見え、通りを走る車のクラクションさえも、僕を罵っているように聞こえる。 そんな、目も耳も覆いたくなるような毎日が続くと一瞬、白昼夢に似た不思議な世界が僕を襲う。  ばあちゃん、…  僕はいい父親してるだろうか。 いい夫でいるだろうか。 第一話  春。 雪がとけて、ばあちゃんの家の前を走る小川の水面が顔を出す頃は、肩の力も抜けほっとする。 道端には草花が芽生え、太陽がぽかぽかと暖かく冷たい空気を包み、ふんわりと土の匂いがなつかしく感じられて、やっと雪の季節が終わる。 助かったぁ。と、 胸を撫で下ろす。 周りを見わたすと山々は、まだしっかりとした分厚い頑固な雪を背負っている。 あの雪がとけるのは、まだまだずっと先のことだ。 山たちも、

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