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断髪小説『私の帰省ヘア』

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皆さん、こんばんは♪ 今日で冬休みが最後という方は多いでしょうか。 本日はREQUにて新作を公開させていただこうかと思います。 今回のは完全な新規作成です。 それでは皆さん、ごゆっくり(^^)/ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 帰省前に髪を切るタイミングを失った子が、帰省した先で昔なじみの美容室に連れていかれて… 今回の作品は、 計10676字・1283行。 完読所要時間は20分程度です。 ゆっくり読める時に楽しみいただければと思います。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

クリスマスの夜も過ぎ… 今、最愛との彼氏とのデートも今、無事終わった。 これからスイッチ転換で年末年始。 年に1度必ず訪れるイベント「帰省」 本当は帰省なんかしてないで、東京でのんびり過ごしてたい。 コロナの事もある。 でも年末だけは必ず帰省しろと親は言う。 前に私の1人住まいのマンションに凸してきた事もあった。 今年の帰省の予定は29日から1日の予定。今年は早い年末休のシフトで、2日から仕事が入ってる。 例年なら遅シフトだったのだけれど、今年は初売りチームリーダーを任せられてる。 服屋の初売りも一大イベント。 そんなこんなで身の詰まった年末年始のだけれど、帰省する前に必ずやっておく事がある。 そう、散髪。 うちの母親はとにかく私と理美容室に行く事が好きだった。 大学入学で都会に出るまで必ず一緒に行って、母親のオーダー通りの髪型にさせられてた。 大学2年生の時に伸ばしてた髪で夏に帰省した時も、伸びてるから美容室!と言って髪を切られた。 そんな髪には拘りのある母の為、私は毎年帰省前に髪を切っていくのである。 いつもの美容室に電話をする。 ここもかれこれ4年通ってるだろうか。毎年帰省前に10数センチ切ってもらうのがいつもの定番。そして4ヶ月に1回のペースでカラーで暗めのブラウンにしてもらう。 店員「お電話ありがとうございます。プラスワンヘアーです」 私「カットとカラーの予約をしたいのですが」 店員「はい。先に会員番号を伺ってもよろしいでしょうか?」 私「654番で高梨です」 店員「高梨様ですね。いつもご来店ありがとうございます。ご予約希望日はいつになりますでしょうか?」 私「28日までで空いてるお時間ってありますか?」 店員「少々お待ち下さい。………」「今日と26,27日は既に予約満席でして、28日の午後15時からなら受け付けられます」 私「28日15時ですか…。また折り返し電話させて頂いても宜しいでしょうか?」 店員「かしこまりました。それではまたお電話お待ちしております」 私「失礼します」 店員「失礼します」 28日の15時… その日は14時半の新幹線に乗る予定だった。そして親が駅まで迎えに来る。 LINEで急いで親に連絡する。美容室の事は伏せて、新幹線変えるからちょっと遅くなりそうと。 私{28日なんだけど、ちょっと遅くなりそう} 母{なんで?} 私{ちょっと用事できたから} 母{その用事どうしてもなの} 私{ん、まぁ} 母{これ以上遅くなると雪酷くなるから、とりあえず早く帰ってきなさい。あなた雪国育ちなんだから分かるでしょ?} 母{東京でしかできない急の用事なんて無いでしょ。帰ってきてからやんなさい} 私は母のLINEに押されてしまい、結局14時半の新幹線を変える事はできなかった。 他の美容室に行く事もできた。 ただまぁそんなに伸びてないし、大学2年生の時に伸ばしてた髪で夏に帰省した時も、伸びてるから美容室!と言って髪を切られたのも6年前の話。 大丈夫、とたかをくくって私は帰省する事にした。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 28日。 私の田舎は新幹線の駅がある。 ただ新幹線の駅、とは言いつつも周りには何もない本当の過疎地。 ただ法令の為に作られた駅だそう。 今年はとても強い寒波。 -3℃。 結局寒波で新幹線すら早くして、着いたのは9時半頃だった。 父親が迎えにきてて、新幹線の駅から20分程車で移動して実家に帰ってくる。 久しぶりの実家。 別に実家が嫌いな訳じゃない。ただ一人娘ってだけで親の執着心が強くて、それが気に障る。 案の定、実家に着いたら父母と祖父が結構盛大に出迎えてくれて帰ってきたなぁと感じるのである。 寒波の影響で凄い雪が降ったみたいで、家の前の積雪は高くて50センチを超えそうなところもあった。 母は私の長い髪には気づかず、全く触れてこなかった。 とりあえず実家に着いた私は一段落してこたつに潜ってスマホをいじりながら温まる。 お昼ご飯も食べて、髪のこともすっかり忘れて団欒してた私。 外はずっと大雪。 うとーっとしつつ、14時ごろになり雪がやんだ。 雪がやんだことに気づいたのは、周りの雪かきの音が一斉に聞こえたからだ。 うちの地域は雪が止むと一斉に雪かきをする。 私の迎えのために除雪は最低限しかしてなかったらしくて、父は夕飯の宴会の準備、祖父以外の私と母で雪かきをすることになった。 昔使ってたスノージャケット、ズボンと頭にポンポンの帽子をかぶって、雪かきスタート。 約1時間位かけて家の前の道路、歩道、駐車場きれいに除雪した。 大体の除雪が終わって15時ぐらい。最後に道具を倉庫にしまって、母と一緒に家に入る。 玄関から入る時、 母「あれ、帽子から髪の毛出てるじゃん〜。髪の毛伸びたね」 ポンポンの帽子から髪が出て外にはねていた。 私「最近は秋とかいつもこのぐらいの長さかな〜」 母「そうなんだ。でも年越しだしさっぱりした方がいいね」 私「え?」 母「今から美容院行こっか。今日までならいつもの場所やってるし」 私「お母さん。私この髪は伸ばしてるんだけど…」 母「年越しはさっぱりよ、千絵」 私の頭をポンポンと叩くと、母はスイッチそのままの様に奥に消えた。 そして父と祖父に美容室に行ってくる事を勝手に伝えてる。 もう後戻りはできない。 母が出かける準備をせっせと始めてる。 母に急かされる合図もされて、仕方なく私もスノーウェアを脱いで、普通の格好になった。 そして間も無く車に乗せられる。 連れてこられたのは案の定、6年前・そして高3まで通ってた理美容室だった。 「Hair Salon ゆき」 昔と同じ扉を母が開ける。 おばさん「いらっしゃい。幸子さんお久しぶり」 母「久しぶりね、るねさん」 おばさん「今日は幸子さんのカット?…ってあれ、もしかして後ろにいる子って千絵ちゃんかい?」 母「そうそう。千絵なのよ。今日はこの子のお願いしに来たの」 おばさん「あらそぅ。千絵ちゃん、私の事は覚えてる?」 私「あ、はい。おばさん久しぶりです」 おばさん「お久しぶりね。そしたら一番奥の椅子に座ってちょうだい」 私は合図されたカット椅子に座る。 この店の椅子は床屋さんにある様な重厚な椅子だった。 商店街の様なところのお店。 セット面が3台あって、奥に前,後ろそれぞれのシャンプー台が2つ。 鏡は壁に張り付けてある感じ。 そして全体的に古い美容室って感じ。ただここは理容室もやってた。 母とおばさんはドアの方で何やら話し込んでる。 私はふと今の状況を写真に撮ってインスタに上げるのだった。 5分程経っておばさんが来た。 母は待合椅子で座って待っている。 おばさん「それじゃいつも通り先に顔剃りから始めていこっか。椅子下げるわね」 この店は顔剃りもやってくれる。 椅子の背もたれがゆっくり下がっていく。 顔にタオルをかけられて、シェービングクリームをゆっくり塗られていく。 そして暖かいタオルを目から下側にシェービングクリームの上から置かれる。 泡がぽこぽこする中、ゆっくり地肌が温まる。 その間におばさんは膝にブランケットを置いて、上半身に花柄のシェービングクロスをかける。 そして剃刀の準備をしてる。 数分経ってタオルを外された。 剃刀がゆっくり頬からすっすっと動いていく。 この瞬間はとても気持ちいい。 剃刀は頬から顎、鼻先と動いて全て剃り終わる。 次にケアクリームを全体にまんべんなく塗られて、スポッ、スポッと器具で垢を吸い取られる。 おばさん「はい。終わったよ〜。椅子起こすからね」 椅子の背もたれがゆっくりと起き上がる。 おばさんは膝に掛かってたブランケットと、シェービングクロスをとった。 おばさん「千絵ちゃんの肌は昔と変わらず白くて美しいね〜」 私「ありがとうございます」 おばさん「それじゃシャンプーしよっか。そこの椅子に移ってね」 私は左隣のシャンプー台の椅子へ移った。 座るとおばさんがすぐさま首にタオルを巻いた。 そして後ろの方からゴワゴワしたシャンプークロスを私に巻いた。   おばさん「それじゃ今度はこっちの椅子倒すね」 椅子が今度はがこん、がこんと後ろに倒れていく。 そして私の髪をシャンプー台の中に入れると、暖かい水で濡らし始めた。 おばさん「水の暖かさは大丈夫?」 私「はい」 1通り水で流されると、水を止めてシャンプー液を頭全体に溶かすように塗られる。 そして広げ終わると、頭皮の汚れをまず落とす為に頭をゴシゴシと指先で頭皮をさせられる。 おばさんの手の力は強い。 普段行ってる美容室では丁寧に、的確に指回しをしてシャンプーしてくれる。 ただおばさんは行為が荒い。 頭皮はむさぼられてる様でちょっと痛いし、美容室で受けるリラックスシャンプーとは到底言えない。 次に髪全体にシャンプー液が回るように泡立てられる。 ここも無駄に泡立てが長い。 それが終わると流し。 ここの店はシャンプー終わる時の「かゆい所はないですか〜?」なんて気配りは昔からない。 さらに一番驚いたのはトリートメントですらなくて、シャンプーの流しが終わったらそれで終了だった。 髪をタオルで包むように拭かれた後に、軽くタオルドライで水気を切られる。 そして濡れた髪をひとまとめにして包む様にタオルにくるんだ。 そして椅子がまたガコン、ガコンと起き上がる。 起き上がると、目の前の椅子には別の男性がシェービング中だった。 ひざかけも無しに、股を目の前にして男性がいたと思うと、年頃の女にはとってもきつい。 すごく身が縮こまった。 そんな事は関係なしのおばさん。 おばさん「そしたらお母さんが座ってる待合椅子に近い、1番奥のカット椅子に座って待っててね」 母が座ってる待合椅子とカット椅子とは逆向きだった。 母の背中側の椅子に座ったけど、母は気づいているのかいないのかわからない感じ。 そして椅子にはクッションが置いてあった。 昔から私は小柄で、子供が使う様の補助椅子の上にいつも座らされていた。 今回もそのクッションの上にちょこんと座る。 この補助クッションも小学生までは良かったけど、いつまでも使われてるとちょっと気持ち的には恥ずかしくてモヤモヤする。 おばさんはすぐやってきて私に花柄のシェービングクロスを上半身に置き、タオルを巻いてまたどこかへ行った。 目の前の鏡の私は、頭は濡れた髪をを包んだタオルでターバン状態。 クッションに座っててアンバランスで、 首にタオル、白い生地にバラの花柄が入ったシェービングクロス。 この姿もなんか面白いからと言って写真に撮っておいた。 「帰省した先の昔ながらの美容室で変身中」と書いてインスタに投稿する。 程なくしておばさんはクロスを持って帰ってきた。 無言でおばさんは私に黒色のクロスを巻いた。 赤いバラと小さいチェリーが所々にプリントされている。 それにカラーの汚れもあった。 私はえ?え?と思ってると、

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