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カクテルの歴史とクリスタルガラス

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【カクテルの語源】 もっとも有名なのは、International Baretenders Association(略称 IBA)国際バーテンダー協会がテキストに載せている説。 イギリスの船員たちがメキシコを訪れた時、バーカウンターで少年が棒で飲み物をかき混ぜていた。当時のイギリスではお酒を混ぜる文化がなかったので「これは何という飲み物か」と尋ねると少年は木の名前を聞かれたと思い「cola de galloコーラ・デ・ガジョ(鶏の尾)」と答えた。のちに英訳されたTail of Cockテール・オブ・コックが短くなってCocktailカクテルとなったと言われている。 また、「Savoyサヴォイ・カクテルブック」に載っている「Coctelコクテル」という女性の名前説も有名。おもしろいのは、どちらの説も後述のハリークラドックの提唱。 ※1889よりロンドンで営業を開始し、「近代ホテルの歴史はここから始まった」と言われているサヴォイ・ホテルにはAmerican Barアメリカン・バーが併設されている。アメリカンスタイルのカクテルをヨーロッパに持ち込んだことで知られ、アメリカ禁酒法時代の1930年には当時3代目チーフ・バーテンダーを勤めていたHarry Craddockハリー・クラドックが『サヴォイ・カクテルブック』を刊行。 【カクテルの歴史】 古代ローマや古代ギリシャ、古代エジプトの時代には常温で「お酒+何か」が飲まれていた。 中世に入ると寒い季節に温めて飲む「お酒+何か」が生まれる。 1630年頃、Punchパンチ(蒸溜酒のアラックをベースに、砂糖、ライム、スパイス、水の5つの材料を大きなパンチ・ボウルに入れてミックスしたもの。パンチは「5つ」を言うインド語のPanjiパンジが、英語に転訛されたものだとされる)が生まれ、ミクスト・ドリンク普及のきっかけとなる。 1748年ロンドンで出版された小冊子『The Squire Recipes』にCocktailという言葉が登場したとされる。 1806年現存する最古の文献アメリカのニューヨーク州ハドソン地区で発行されていた週刊新聞『The Balance and Columbian Repository』 1870年代にドイツ人Carl Paul Gottfried von Lindeカール・フォン・リンデが製氷機を開発したことによって、冷たい「お酒+何か」が生まれる。 カクテルはもともと、質の悪いお酒を美味しく飲むための工夫だったし、劣化を防ぐための手段でもあった。 のちにお酒をより美味しく飲むための工夫となり、アメリカで発展するが第1次世界大戦と禁酒法により職を失ったバーテンダーがヨーロッパに渡った。アメリカ文化であるカクテル・タイムと呼ばれるジャズとカクテルの織り成す時間はあっという間に世界中に広まる。 1970年代ウオツカ、ジン、ラム、テキーラなどのホワイトスピリッツのブーム(白色革命、ホワイト・レボリューション)が起こり、それらをベースにした口当りのいいカクテルが主流となる。 1990年代に入るとさまざまな果実が流通し、フレッシュ・フルーツを使ったカクテルが世界的に流行する。

日本では戦後1946鳥居'Sの訛りであるトリスウイスキー再登場。1950トリスバーが大流行し、ハイボールやカクテルが飲まれる。 ウイスキーの水割り(広義ではこれもカクテルだが)に押されてカクテルが一時衰退。 1970年ごろからの海外旅行ブームやディスコブームにてトロピカルドリンクがもてはやされ復活。 【Bartenderバーテンダーの名称】 1830年ごろ、Bar(酒場、宿り木)とtender(世話する人、相談役)の合成語説。 当時のアメリカでは、酒場は樽の酒を振る舞う場所だった。荒くれ者が勝手に樽の酒を飲んでしまうことが多いことから、樽と客の間に境界線として板のようなものを置いた。その板をバーと呼んだことからバーが酒場を意味する言葉となり、そこに番人という意味のテンダーが合わさり、バーテンダーとなったという説。 ※日本以外だとBarは飲食店のカウンターを意味する。日本語でいうところのバーは例えばイギリスだとPub ヨーロッパではBarmanバーマンの呼称が一般的で、Barkeeperバーキーパー、Barkeepバーキープなどの呼称も用いられる。女性の場合はBarmaidバーメイドとも呼ばれる。Flairフレアバーテンディングを行なうバーテンダーを、フレアバーテンダーと呼ぶ。 ※バーテンと略されることがあるが、これはバーとフーテンを組み合わせた差別的な意味を強く含んだ造語であると言われている。フーテンは定職を持たないぶらぶらした人という差別用語でもあり、当時は多くの知識や技術も不要で、給料ではなくチップによって稼ぎを得るイメージや、働く店を転々と変えるようなバーテンダーも多かったために、バーテンと呼ばれるようになったと言われる。このため、バーテンと呼ばれることを快く思わない人もいる。 【ショートカクテルとロングカクテル】 ◎ショートカクテル:アルコール度数高めのものが多い。氷なしで提供されることが多いため、短い時間で飲む。 ◎ロングカクテル:大きめのグラスで氷を入れて提供することが多く、度数も低めのものが多い。ある程度長い時間をかけて楽しむことが出来る。 【Crystalクリスタルガラス】 柔らかい材質で、カットがしやすい。酸化鉛の含有量が多いほど透明度と屈折率が上がり重く・冷たく・輝く。また、重さのため打音に余韻が出る。 ◎フルLeadレッドクリスタルガラス:鉛含有率30%以上(サン・ルイ、バカラ、スワロフスキーなど) ◎Leadレッドクリスタルガラス:鉛含有率24%以上(江戸切子、リーデル、Meissenマイセン、Waterfordウォーターフォード、Aderiaアデリアなど) ◎セミクリスタルガラス:鉛含有率10%前後 ◎ソーダガラス:鉛含有率0%(江戸切子の色被せガラス。ヴェネチアングラスなど)珪砂にソーダ灰や石灰などを入れて作る。

※Saint Louisサン・ルイクリスタル  1586年フランス。ヨーロッパ最古で最高峰のブランド。1767年に王立ガラス工場となり、ルイ15世が聖王ルイ9世にちなんでSaint Louisという社名を名付ける。1780年に世界で初めて品質の高い透明クリスタルガラスの製造に成功。Baccaratバカラにノウハウを伝える。 ※Baccaratバカラ  1764年フランス ロレーヌ地方のバカラ村でルイ15世に許可を得て設立。1806年に一度倒産して1816年サン・ルイと合併(ベルギーのVal Saint Lambertヴァル・サン・ランベールは1802年にサン・ルイと合併)。1860商標登録。バカラマークを刻印エッチングしたのは1930年以降。それ以前のアンティークはバカラとサン・ルイの見分けが困難。 ※Swarovskiスワロフスキー  1895オーストリア。酸化鉛が最低32%。クリスタル表面に特殊加工「クリスタル・オーロラ・ボーリエイラス」を施しており、光の反射で虹色に見えることがある。 ※Riedelリーデル   オーストリア。クリスタルの微細な凹凸がワインの味や香りに影響があるとされる。1995年以前はCJRと刻印。それ以降ではハンドメイドのソムリエシリーズが筆記体のロゴ。マシンメイドのヴィノムシリーズはブロック体のロゴ。カジュアルブランドは無鉛クリスタル◎クリスタリングラス ※HOYA  2009年にクリスタル事業から撤退。 ※カガミクリスタル(各務クリスタル、KAGAMI)  1934各務鑛三により日本初のクリスタルガラス専門工場。現在は江戸切子も製作。 ※酸化亜鉛を単独または酸化カリウム、酸化バリウム、酸化チタニウムを共に10%以上含むものをそれぞれ「カリクリスタルガラス」、「バリウムクリスタルガラス」、「チタンクリスタルガラス」などと呼ぶ。 ◎カリクリスタルガラス  BOHEMIAボヘミア(チェコ)ガラスの一種であり、木の灰をアルカリ原料として使用。透明度が高く、軽くて硬い(Moserモーゼル、Lobmeyrロブマイヤー、Spiegelauシュピゲラウなど)。 ◎トリタンクリスタル  表面硬度が硬いため、割れにくく、傷がつきにくい。(Zwieselツヴィーゼルなど) ※科学的用語だとクリスタルとは大きく透明度の高い石英の結晶。ガラスは非結晶なので成立しない言葉だが、クリスタルガラスは商用語として用いられている。 ※ヴェネツィアン・グラスvetro di Muranoヴェートロ・ディ・ムラーノ 「ムラーノ島のガラス」  イタリア。鉛を含まないソーダ石灰を使用。コバルトやマンガンなどの鉱物を混ぜることで様々な色合いを表現する。混ぜた鉱物により硬度が変化し、赤色のものが最も硬度が高い。

【雑学】 ◎コカ・コーラの名称の由来は、コカの葉(成分としてコカインを含む)とコーラの実(当時はほぼアフリカ産)を原材料に使っていたことによる。1903年までは微量ではあるがコカイン成分は実際に入っていた。 コーラの木: アフリカの熱帯雨林に植生するアオイ科コラノキ属の植物の総称。約20メートルほどに育つ常緑樹。 種子は「コーラ・ナッツ」と呼ばれる。都市部の市場などで流通するナッツは、クリの実ほどの大きさで白色から赤色。実を少しずつ噛み砕いて楽しむ嗜好品として用いられる。1~4%程度のカフェインを含み、噛むと強い渋みを感じるが、一時的に空腹感を減らすことが出来る。 嗜好品の多くが禁じられているイスラム文化においては、コーラ・ナッツは唯一許された興奮剤であった。 ◎Juice(果汁100%) Juice Drink果汁飲料(果汁50%~100%) 果汁入り清涼飲料(果汁5~10%)

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