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二浪日記 どこで落ちこぼれたのか 29話~32話(高校2年~3年1学期)

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どこで落ちこぼれたのか、は イチローの二浪時代に私が書いた イチローの中高一貫校時代の 振り返り日記です。 話が前後してしまうこともよくあり、読みづらいと思いますが、ご理解いただけると嬉しいです。 現在高2の話を公開していますが、 28話 「ウナギの母になってみたかった。」 は高校進学の話となります。 こちらは無料公開です。 有料記事は  29話「子も違うけど、親も違う。この親にしてこの子あり。」 30話「同じことをしても」 31話「スポーツ推薦で大学へ行くには」 32話「高3に進級してみたら」 となります。 いよいよイチローが受験生になります。

28話 ウナギの母になってみたかった。

こんな愚息の愚痴ブログを 書いていると、 お困りや共感のメッセージが 数多く届く。 当然いろんなケースがあるけれど 母の嘆きには 同じようなものが多いと思う。 間違いなく多いのが 反抗期がらみ・・・。 反抗期だから成績が下がるのか 成績が下がり出すのが たまたま反抗期と重なるだけかは 知らないけど まあ、中二くらいから 成績を下げだす子はとても多い。 下げだす子がとても多いなら、 学校と言う一つのくくりにいる以上 上げだす子もとても多くいないと おかしい計算だけど 「中二から成績うなぎのぼりよ!」 って言う話は聞きかない・・・。 ウナギ君は いったいどこへ行ってしまうのか。 憧れのウナギの母・・・。 私も一度はなってみたかった。 とにかく  中二から成績は下がっていく。 良くて横ばいだ。 中学受験時代の頑張る我が子を 知っている母からすると 今の我が子はどう見たって 勉強不足にしか見えない。 だから 「復習量が足りないよ。後で困るよ。」 と言葉が口から出てしまう。 母だから言うんだよね。 だって、よその子に言う? そんな面倒な事するわけがない。 睨まれるだけ損、と言うものだ。 我が子だから、 我が子が後から苦しむ姿を 見たくないから口にする。 なのに 親の心子知らず とはよく言ったもので 当然素直に聞くわけがない。 だって奴らは反抗期。 アドバイスすればさからうわ 放っておけばさらに成績が下がるわ 塾へ行く?といえば嫌だと言うわ じゃあもう勝手にしなさいと言えば 本当にどこまでも勝手にするわで 煮ても焼いても食えない訳です。 勉強しないならそれでもいい。 それも君の人生だ。 でも だったら私立中学の金返せ! って感じですよ。 近所の無料の中学へ行けってね。 なんで、中高一貫校で  高校へ上がれるかの 心配をしないといけないのか? 中高一貫で他校を受験する方が よっぽど大変じゃないか。 周りは誰も受験勉強なんてしていない。 情報も一つも入ってこない。 だったらいっそ、 みんな一斉に高校受験する環境にいたほうが ずっとマシだった気がしてくる。 私たちの選択は間違っていたのだろうか・・・。 そんな思いにふける、中二中三・・・。 イチローが中二病だったとき、 担任が私に 「学校へ来てさえくれれば、高校へあげないと言うことはしません。」 といい、息子に 「勉強なんてしなくていい!なんでもいい。お前の好きなことをやれ!」 と言いきってくれたことがあった。 イチローは 勉強しない訳ではなかったけど 成績は下がる一方で・・・。 私は精神的に追い詰められると、 その言葉を思い出しては 心を落ち着けていた。 そんなとき、 他の成績低迷者の母が  別情報を持ってきた。 成績低迷者の母は呼びかけもしないのに 不思議と集まり、 学校近くのしゃれたお店で、 お茶とケーキですぐ会議をする。 「ねえ、ねえ、イチロー母、 聞いた話なんだけどね・・・、 個室に呼ばれて どれにしますか?って 聞かれるらしいわよ。」 私はきょとんとして聞き返す。 「どれにしますかって?何を?」 成績低迷者の母は 手振りをしながらこう言った。 「他の私立高校のパンフレットをね、 こう トランプのカードみたいに 扇型にひろげてね、 どれにしますか?って言うんだって。」 「え? 選べってこと? じゃ そこのなかの、 どこでも好きなところへ行けるの?」 え?そうなの?  高校受験しなくてもいいの? 推薦してくれるってことだよね? 「前に選んだ人、いるらしいわよ。」 「えー。マジで!?」 成績低迷者の母友は、 そうそう、と  うなづきながらケーキをつついた。 「だって、登校拒否のようなケースで ない限り上へは上げるって 言ってたよ。」 私は自分が直接聞いた話をする。 「じゃ、上がりたければ 上げてもくれるのかな。 でも、登校拒否までしていなくても、 ここから出たい子もいるんじゃなの。 そんな子には こうよ。」 彼女はまた  扇型の手つきをして見せた。 えー。マジで? 「とりあえずどんなカード (パンフレット)があるのか 見せてくれないかな?」 私の声は本気だった。 「さあ、それはどうだろ? 最終段階での話だからね。」 ぜひ一度見てから考えたいね、私は。 真剣にそう考えていると、 ポットサービスのお茶を注ぎながら 別の母友が言う。 「ウチはさ、学校は嫌いじゃないわけ。 部活ばっかりしててさ、 勉強しないから 成績は下がる一方だけど、 よそへ行きたいわけじゃないと 思うんだ。 だから、イチロー母の  話が本当なら嬉しいな。」 私は彼女の方を見ながら 自信たっぷりでこう言った。 「大丈夫だよ。 意外と遅刻数とかがシビアらしいけど、 その辺が大丈夫なら。 〇先生がそう言ってたもん。 私がいざとなったら 顛末話すよ。 だって◇先生も、□先生も、 一緒に聞いてて 反論しなかったんだから、 一緒にそうだって言ったって ことになるもん。」 彼女は嬉しそうに微笑んだ。 結局私は扇型に広げられたカードを 見ることはなかった。 あの話は伝説だったのか。 中3になって担任が変わったとき 再度高校進学について確認したら 高校進学の審議というのが 特にあるわけでは無く、 普通の進級となんら変わらない基準が あるだけと言われた。 例えば・・・ 出席日数とか、遅刻数とか。 そしてイチローが何かのボーダーに 引っかかることはなく 一度も学校側から  高校進学についてどうするかの話は 出なかった。 大学までくっついている高校に 上げて下さると言っている学校様に 「とりあえず、カード見せて!」 と言う勇気は私には無かった。 そしてそのまま学校に残り、 ウナギになることは一度もなく 高校では砂をかぶったカレイのように パッと見ではいるかいないかも わからないほどの底辺で 静か~に暮らすことになる。

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