教室に入ったら、あの男がいた。 ヨォ〜〜ムウ遅いぞ。 おいおい、この野郎何様のつもりだ。 馴れ馴れしいぞ。 ムウはムカッとした。 恋人でもないのになんなんだこの雰囲気は。 あー腹が立つな。 そんな事は御構い無しにヨシズミはムウにピッタリくっついて話しかけてくる。 ちょっとあなた一体何年生? なんでここにいるのよ。 ムウはカンカンになっていた。 うわー可愛い。 三段腹のムウちゃんが怒ってる。 良いよね、その怒った顔。俺は大好きだ。 あーあーまただわ。 この男はどうにかしている。 どうして私を好きだとか言うのか。 わかったおちょくってるんだわ。 そうか、私をおちょくって遊んでいるんだわ。 もう、無視しか無いわね。 その前に入学式で投げられた事の恨みを晴らさなければ。 側にいるヨシズミの後ろに回り、腰を持って放り投げた。 が、ヨシズミはクルッと回ってムウを逆に後ろから抱き上げて、放り投げてきた。 ムウは受け身は得意なので、落ちながらもどう受けるか考えていた。 あっ、またヨシズミに受け止められた。 そして抱きすくめられ、頬にキスをされた。

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